- 事件の最小単位:
- 事件種別: 特別背任、詐欺、強要、脅迫(いずれも未遂含む)
- 法的根拠:
- 会社法 第960条・962条(特別背任・未遂): 役員が自己の利益を図り、会社に巨額の損害を与える行為。
- 刑法 第246条・250条(詐欺・未遂): 欺罔行為による財物奪取。
- 刑法 第223条(強要・脅迫): 害悪の告知による義務のない行為の強制。
- 二段階要約:
- 一言解説: 旧経営陣による1億円超の不正送金阻止から1年。4罪状・7件超の告訴が受理。
- 概要: JUSTICEYE社の株主が、元代表・道下剣志郎氏らによる代理店「グリンク」への約1億円の不当支払を禁じる仮処分を申立て。目的達成後、刑事告訴へ移行した。現在、特別背任や詐欺など計7件以上の刑事告訴が受理され、警視庁による捜査が進行中。併合罪適用により最長15年の刑期が科される可能性がある。
1. 事件の本質
日本のスタートアップ史上、極めて異例の規模となる「旧経営陣による組織的犯罪」の実態が、司法当局の手によって解明されようとしている。本件は、株式会社JUSTICEYEの元代表取締役であり弁護士の道下剣志郎氏らが、自らの支配下にある代理店に対し、正当な根拠のない約1億300万円もの支払いを強行しようとしたことに端を発する。株主による仮処分申立という「防波堤」によって資金流出は阻止されたが、その背後に隠された「特別背任」や「詐欺」の構造は、今や7件以上の刑事告訴が受理されるという深刻な事態へ発展している。
2. 証拠と事実の深掘り
- 物証の提示: 2022年10月25日に東京地方裁判所へ提起された「仮処分命令申立書」。これに基づき、令和4年10月6日付の請求・支払計算書に記載された103,628,678円の不当支払が差し止められた。
- 告訴の規模:
- 特別背任罪(被告訴人:道下剣志郎、清田英輝、本間一輝): 会社資金を私的に還流させた疑い。
- 詐欺罪(被告訴人:道下剣志郎、清田英輝、本間一輝): 代理店グリンク社、ソルシエ社を介した不正スキームの構築。
- 強要・脅迫罪(被告訴人:道下剣志郎、清田英輝): 不正を隠蔽するため、現経営陣に対し畏怖の念を抱かせる告知を行った疑い。
- 法的進捗: 2023年10月時点で、4つの異なる容疑に基づき、7つ以上の刑事告訴が受理されている。これは警察当局が「一過性の不祥事」ではなく「継続的かつ組織的な犯罪群」と認識していることを示唆している。
3. 背景と構造の分析
- 手口の定義: 「利益相反取引と組織的隠蔽」。
元取締役の清田英輝氏が代表を務める株式会社グリンクに対し、JUSTICEYE社の資金を流出させる「公私混同」の極みとも言えるスキームである。これはIPO準備企業におけるガバナンスの盲点を突いたものであり、代表権を悪用した資産の私物化に他ならない。 - 罪刑の重さ: 日本の刑法上、複数の罪を犯した場合には「併合罪(刑法第45条)」が適用される。特別背任罪の最高刑は懲役10年だが、詐欺や強要が併合されることで、法定刑は最大1.5倍まで加重され、懲役15年という長期刑が課される可能性を孕んでいる。
4. 争点と反論
- 被告訴人側の主張: 道下氏ら旧経営陣は、これまでの経緯において「取引の正当性」を主張しており、刑事告訴についても「事実無根」との立場をとっている。
- 再反論: しかし、株主による仮処分申立が「目的を達成して取下げられた(=支払いの阻止に成功した)」事実は、当時の支払計画がいかに法的正当性を欠いていたかを傍証している。さらに、警察が7件もの告訴を受理し、1年以上にわたって捜査を継続している事実は、単なる民事上の紛争を超えた「犯罪の蓋然性」を裏付けている。
5. 社会的示唆と今後
本事件は、企業の代表取締役という重責、さらには弁護士という高い倫理性が必要とされる立場にある人物が、その権限を「自己利益」のために乱用した際の社会的代償を問うている。現在進行中の警視庁による捜査の結果、検察への送致(書類送検)および起訴がなされれば、証券市場におけるガバナンスのあり方に一石を投じる歴史的裁判となるだろう。
- 今後の焦点:
- 受理された7件以上の告訴に基づく、具体的な立件範囲の特定。
- 道下氏を中心とする共犯関係の解明と、役割分担の特定。
- 特別背任および詐欺の既遂・未遂に関する詳細な資金ルートの解明。
【刑事告訴・被告訴人一覧】
特別背任罪・同未遂罪(会社法第960条・962条)
- 道下 剣志郎(元代表取締役)
- 清田 英輝(元取締役)
- 本間 一輝(元取締役)
詐欺罪・同未遂罪(刑法第246条・250条)
- 道下 剣志郎(元代表取締役)
- 清田 英輝(株式会社グリンク 代表取締役)
- 本間 一輝(株式会社SORCIER 代表取締役)
強要罪・同未遂罪・脅迫罪(刑法第223条)
- 道下 剣志郎(元代表取締役)
- 清田 英輝(元取締役・グリンク社代表)
【注釈】
本記事は告発者(情報提供者)からの提供情報に基づき作成されています。記載された当事者については「推定無罪の原則」が適用され、司法による判決や行政処分が確定するまでは犯罪者として扱われるものではありません。読者の皆様におかれましても、本原則を遵守し、過度なバッシングや誹謗中傷を控えるよう警鐘を鳴らします。また、掲載内容が事実に反する場合、当事者側からの異議申し立てを適正に受け付けております。
真実を探る AI告発ジャーナリズムプラットフォーム