マルチ商法

新宿マルチ商法、92万円借金強要の疑い

  • 事件の種類:
    悪質マルチ商法(連鎖販売取引)における長時間拘束および消費者金融アプリを利用した借金強要事件。
  • 法の根拠:
    1. 特定商取引法(不実告知・退去妨害): 勧誘目的の隠匿や、帰宅を希望する者を留まらせる行為を禁止している。
    2. 消費者契約法(困惑による取消権): 監禁的状況や「帰ると安全ではない」といった脅迫的言辞による契約は取り消しが可能。
    3. 刑法第223条(強要罪): 義務のない行為(借金および送金)を、脅迫や拘束によって強制する行為。

1. 事件の概要

  • ヘッドライン: 新宿の雑居ビルで20代男性を9時間拘束、アプリで92万円借金させ送金させた疑い
  • サマリー: 2026年1月3日、新宿のセミナー会場において、都内近郊に住む20代男性が、知人の紹介で参加した「広告系ASP事業」の勧誘組織により約9時間にわたって拘束された。男性は「今逃したらチャンスはない」「帰ると安全ではない」といった脅迫的な勧誘を受け、その場で消費者金融(アコム、アイフル)のアプリをインストールさせられ、計92万円を借金・送金させられたことが判明した。現在、被害者側はクーリングオフを申し立てているが、組織側は対面での説明を要求し、返金に応じない構えを見せている。

2. 事件の詳細

関係者への取材および提出された証拠資料(LINE履歴、契約データ等)に基づき、事案の経緯を時系列で整理する。

  • 勧誘の端緒:
    被害男性は大学時代の知人から「月50万円稼げる仕事がある」とLINEで誘われた。当時、勤務先の環境により精神的に衰弱していた男性は、転職セミナー名目で新宿の会場へ足を運んだ。
  • 拘束と強要の状況:
    • 拘束時間: 1月3日19時頃から翌未明まで、約9時間に及ぶ。
    • 勧誘手口: 当初の説明は「広告代理業務」であったが、実際には新たな会員を勧誘することで収益を得るマルチ商法(ネズミ講的側面を含む)であった。
    • 心理的圧迫: 会場内の異様な高揚感の中、「今日やるしかない」と決断を迫り、男性が電話で外部(恋人の長谷川氏)に助けを求めた際、組織の担当者は長谷川氏に対し「今帰ると安全ではない」と威嚇的な言辞を用いた。
  • 強制的債務負担:
    組織側は男性にスマートフォンを操作させ、消費者金融大手のアプリから極度額いっぱいの借入を指示。男性は流されるまま計92万円を組織指定の口座に振り込んだ。
  • 証拠の現状:
    契約書面は電子データのみで提供されており、勧誘を担当した人物はLINE名「カズキ」「なっしー」と名乗る20代後半から30代前半の男女数名であることが確認されている。

3. 反論と多角的視点

  • 当事者の見解(組織側):
    現在、被害者側からのクーリングオフ要求に対し、組織側は「会ってからでないと説明できない」「20日間考えたほうがいい」と回答し、法的義務である書面等による解除手続きを実質的に拒避、または遅延させている。
  • 警察・行政の視点:
    1月4日、被害者側が交番に相談した際、担当官より「自らの意志で契約・借金した以上、刑事事件としての立件は困難」との見解が示された。しかし、消費者問題に詳しい専門家は「長時間拘束や脅迫的言辞がある場合、特定商取引法違反や消費者契約法に基づく取り消しの対象となり、悪質性が高い場合は刑事罰の対象にもなり得る」と指摘する。
  • 用語解説:
    • ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ): 本来は広告主と媒体を仲介する事業者を指すが、悪質マルチ商法では実体のない「ASP事業への投資」を謳い、紹介料名目で金銭を吸い上げる手口が散見される。

4. 今後の展望

  • 要約: 本件は知人関係を利用した「信頼の悪用」と、精神的に追い込まれた弱者に付け入る「心理的監禁」を組み合わせた組織的な勧誘事案である。
  • 今後の焦点:
    1. 組織の実体解明と、消費者庁による行政処分(業務停止命令等)の可能性。
    2. 特定商取引法で定められたクーリングオフ期間内における返還義務の履行状況。
    3. 「安全ではない」という発言が刑法上の脅迫罪、あるいは強要罪に該当するかの再精査。

市場の健全性を損なう不当な勧誘組織に対し、当局の厳正な調査が求められる。


【注釈】
本記事は告発者(情報提供者)からの提供情報に基づき作成されています。記載された当事者(「カズキ」「なっしー」等の人物および当該組織)については「推定無罪の原則」が適用され、司法による判決が確定するまでは無罪として扱われます。読者の皆様におかれましても、本原則を遵守し、過度なバッシングや誹謗中傷を控えるよう警鐘を鳴らします。また、掲載内容が事実に反する場合、告発された当事者側からの異議申し立てを適正に受け付けております。記事の著作権及び掲載・投稿行為責任は、告発者に帰属します。

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